頻尿の治療法

頻尿

頻尿には大きく分けて2種類、尿量が増加する異常の多尿と尿量は増加しないけれども尿意が頻繁に起こる異常との2つがあります。

膀胱の容量はだいたい200〜300ccくらいです。約150ccたまると軽い尿意を感じるようになり、250ccたまると強い尿意を感じるようになります。尿回数の平均は、昼間は4〜5回、夜間は0〜2回前後です。ビールを飲みすぎたり、大量に水分を摂ると量は増えるが、一日平均は1,000〜2,000ccの尿量があります。さらに老人になれば、腎臓の尿を濃くする力(尿濃縮力)が低下するため、尿の回数は多くなります。特に夜間に尿に行く回数が増え、夜間に1〜2回小便に起きるのは頻尿とは言えません。頻尿の目安として昼間に8回以上、夜間睡眠時に3回以上、合計で一日8〜10回以上トイレに行く時は頻尿といえるでしょう。

頻尿の原因

頻尿の原因は様々ですが、自覚症状によってその原因が特定できる可能性があります。

 

・排尿時に痛みや残尿感を伴う場合

 膀胱炎や前立腺炎の可能性があります。この場合は尿検査によって診断することが出来ます。

 

・40歳以上の男性で尿が出るまでに時間がかかったり、少量しかでない場合

 前立腺肥大症が考えられます。前立腺肥大症では夜間に何度もトイレに行きたくなります。

 

・不意に強烈な尿意が感じられる場合

 溜まった尿の量とは関係なく、勝手に筋肉が収縮し、唐突に強い尿意を引き起こす過活動性膀胱の可能性があります。膀胱を支配する自律神経の障害や脳への近く伝達の異常などが原因として考えられています。治療としては抗コリン薬などの薬物療法と定時的に排尿を行うなどの行動療法と組み合わせると効果的といわれています。

 

・特に自覚症状がなく何度もトイレには行くが、ほとんどでない場合

 1.膀胱内の腫瘍などにより膀胱容量が減少している可能性や、子宮筋腫や卵巣腫瘍など膀胱周辺の臓器の異常により膀胱が圧迫された可能性があります。       

 

  2.過度の緊張によって膀胱に少しの尿が溜まっただけで尿意を感じる神経性頻尿の可能性があります。トイレを我慢した経験などによる恐怖心によって起きることが多いようです。

頻尿の治療法と予防法

頻尿でお困りの方は見かけでは分かりませんが、非常に悩まれています。頻尿治療は早いことの越したことはありません。頻尿の原因は色々ありますが、原因となっているものが病気であれば、まずはその病気を治しましょう。膀胱炎などが頻尿の原因の場合は治療すればすぐに良くなります。神経性頻尿である場合は気にしすぎることはさらに悪化し、さらに気になるといった悪循環を招きますので出来るだけ気にしないようにしましょう。またトイレを我慢することは、頻尿を招く原因にもなるので、トイレの我慢は避けましょう。頻尿は重大な病気のサインでもあります。恥ずかしがらずに一度病院で治療を受けましょう。頻尿がよくなるだけでなく、他の病気を早期発見できるかもしれません。

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